薬剤師の単発バイトは月4日で年106万円に届く
単発・スポット勤務の薬剤師が月に何日入るといくらになるかを、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の時給から試算しました。時給2,845円・1日8時間なら、年間47日で106万円、57日で130万円に到達します。
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この記事でわかること
- 時給2,845円・1日8時間なら、年間47日で106万円、年間57日で130万円に届く
- 月8日入れば年収218万円。統計上の平均(月13.5日・6時間)は年284万円
- 短時間勤務の薬剤師の平均年齢は52.6歳。定年前後と子育て世代で入り方が分かれている
単発・スポット勤務は「空いた日だけ働く」形として紹介されますが、実際に月に何日入るとどこまで収入が積み上がるのかを数字で示した情報はほとんどありません。扶養の範囲に収めたい人にとっては、むしろここが一番知りたい部分です。
この記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から算出した薬剤師の時給をもとに、入る日数と年収の対応表を作りました。何日で扶養の基準に達するかもあわせて示します。
先に断っておくこと
公的統計に「単発」「スポット」という区分はありません。使うのは短時間労働者(1週間の所定労働時間が同一事業所の一般の労働者より短い労働者)のデータで、単発勤務者もこの中に含まれます。ここに出る時給は、パート・アルバイト・単発を含む短時間勤務全体の平均です。その前提で読んでください。
本記事の調査・評価基準
- 調査対象
- 薬剤師(職種小分類コード1124)の短時間労働者、男女計、企業規模10人以上
- 数値の確認日
- 令和5年(2023年)調査
- 評価項目
- 1時間当たり所定内給与額、実労働日数、1日当たり所定内実労働時間数、平均年齢、労働者数
- 順位の決め方
- 収入の試算は「時給 × 1日の労働時間 × 日数」で算出。所定内の金額のため残業代・通勤手当は含まない。社会保険や税の実際の取り扱いは契約形態や勤務先の規模によって異なるため、金額はあくまで額面の目安
- 編集方針
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月に何日入るといくらになるか
薬剤師の短時間勤務の平均時給は2,845円、企業規模1,000人以上に限れば3,687円です。この2つの時給で、1日8時間入った場合の収入を並べました。
| 月の日数 | 時給2,845円 | 年収換算 | 時給3,687円 | 年収換算 |
|---|---|---|---|---|
| 2日 | 45,520円 | 55万円 | 58,992円 | 71万円 |
| 4日 | 91,040円 | 109万円 | 117,984円 | 142万円 |
| 6日 | 136,560円 | 164万円 | 176,976円 | 212万円 |
| 8日 | 182,080円 | 218万円 | 235,968円 | 283万円 |
| 10日 | 227,600円 | 273万円 | 294,960円 | 354万円 |
月8日入れば年収218万円、時給3,687円の枠を取れれば283万円になります。月10日まで増やすと273万円で、統計上の短時間勤務の平均(後述の284万円)とほぼ並びます。
1日8時間という前提を置いたのは、単発の求人が1日単位で組まれることが多いためです。統計上の平均は1日6.0時間なので、実際にはこれより短い日も混ざります。
扶養の範囲で働くなら年47日が目安
時給が高い職種では、思ったより少ない日数で扶養の基準に達します。
| 基準 | 時給2,845円・1日8時間で必要な日数 | 月あたり |
|---|---|---|
| 年収106万円 | 年47日 | 約3.9日 |
| 年収130万円 | 年57日 | 約4.8日 |
一般的なアルバイトの時給1,000円台であれば年間100日以上働ける計算になりますが、薬剤師の時給2,845円では年47日で106万円に到達します。週1日ペースでも年48日程度になるため、「週1日だけ」でも基準を超える可能性があります。
社会保険の加入要件や配偶者控除の扱いは、勤務先の規模・週の所定労働時間・契約期間によって変わります。日数を決める前に、勤務先ごとの加入条件を確認してください。
統計上の平均は月13.5日・年284万円
参考として、短時間勤務全体の平均像を置いておきます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 実労働日数 | 13.5日/月(週約3.1日) |
| 1日当たり所定内実労働時間数 | 6.0時間 |
| 月収の目安 | 230,445円 |
| 年間賞与 | 8.0万円 |
| 年収の目安 | 約284万円 |
| 年間の労働時間 | 972時間 |
年間972時間は、フルタイムの薬剤師(年1,980時間)のおよそ半分です。単発を組み合わせて「常勤の半分の時間で年284万円」というのが、統計から見える標準的な着地点になります。
正社員との時間単価の比較はこちら薬剤師の派遣・パートは時給2,845円|正社員より21%高い理由薬剤師の短時間勤務の時給を厚生労働省の統計から集計すると2,845円で、正社員の時給換算2,356円を21%上回ります。賞与を含めて計算し直しても逆転は残ります。数字とトレードオフを検証しました。単発が成り立っている人の年齢層
誰がこの働き方をしているのかも、統計から読み取れます。
| 区分 | 平均年齢 | 実労働日数 | 労働者数 |
|---|---|---|---|
| 男性 | 62.8歳 | 10.8日 | 約7,340人 |
| 女性 | 50.6歳 | 14.1日 | 約37,190人 |
| 全体 | 52.6歳 | 13.5日 | 約44,540人 |
男性は62.8歳で月10.8日、定年後に日数を絞って働く層が中心です。女性は50.6歳で月14.1日と、常勤に近い日数で入っています。全体では約44,540人がこの働き方をしており、2020年の約33,260人から4年で33.9%増えました。
「単発で回している人が一定数いるのか」という不安に対しては、人数は増え続けているというのが統計上の答えになります。
単発・スポット勤務が向いている人
- 扶養の範囲に収めながら資格を活かしたい人(年47日で106万円が目安)
- 勤務日数を月ごとに調整したい人
- 常勤の仕事や家庭の予定と組み合わせて、空いた日だけ収入を作りたい人
- 複数の職場を見てから常勤先を決めたい人
向いていない人
- 賞与や退職金を含めた年収を最大化したい人(短時間勤務の年間賞与は平均8.0万円)
- 管理薬剤師など役職のキャリアを積みたい人
- 毎月の収入額を一定に保ちたい人(日数の変動がそのまま収入に反映される)
まとめ
- 時給2,845円・1日8時間なら、年47日で106万円、年57日で130万円に到達する
- 月8日で年収218万円、時給3,687円の枠なら283万円
- 統計上の平均は月13.5日・1日6.0時間で年収約284万円、労働時間は常勤の約半分
- 短時間勤務の薬剤師は約44,540人で、4年間で33.9%増えている
時給が高いぶん、扶養の範囲に収めたい場合は日数の管理がシビアになります。働き始める前に、年何日までかを決めておいてください。