薬剤師の月収は41.75万円|うち2.88万円は残業代
薬剤師の月収を厚生労働省の統計から分解しました。きまって支給する現金給与額は41.75万円で、うち所定内が38.87万円、残業分が2.88万円です。賞与を月割りすると6.41万円が上乗せされ、実質は48.16万円になります。
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この記事でわかること
- 毎月支給される額は41.75万円。うち所定内が38.87万円で、残業分が2.88万円
- 賞与76.87万円を12で割ると月6.41万円。これを足した実質の月収は48.16万円になる
- 月収のピークは50〜54歳の48.02万円。20〜24歳の27.84万円から20.18万円の幅がある
「薬剤師の年収は543万円」という数字はよく見かけますが、月々いくら振り込まれるのかは、そこからは分かりません。年収には賞与が含まれているためです。
この記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査から月々支給される額を所定内・残業・賞与に分解しました。求人票の「月給」がどの部分を指しているかを見分けるための記事です。
本記事の調査・評価基準
- 調査対象
- 薬剤師(職種小分類コード1124)、一般労働者、企業規模10人以上、男女計
- 数値の確認日
- 令和5年(2023年)調査
- 評価項目
- きまって支給する現金給与額、所定内給与額、超過実労働時間数、年間賞与その他特別給与額、年齢階級別の同項目
- 順位の決め方
- 残業分は「きまって支給する現金給与額−所定内給与額」として編集部が算出した。賞与の月割りは年間賞与を12で除したもので、実際の支給は年2回に集中する
- 編集方針
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41.75万円の内訳
統計には月々の支給額が2種類あります。この違いが、求人票を読むときの分かれ目になります。
| 区分 | 金額 | 内容 |
|---|---|---|
| きまって支給する現金給与額 | 41.75万円 | 毎月支給される総額(残業代・諸手当を含む) |
| 所定内給与額 | 38.87万円 | うち、残業代を除いた分 |
| 差(残業分) | 2.88万円 | 超過実労働時間 月10.0時間に対応 |
毎月の支給総額は41.75万円で、そのうち2.88万円が残業代です。 残業を除いた基本部分は38.87万円になります。
求人票の「月給」がどちらを指しているかで、手に入る額は2.88万円変わります。残業代込みで提示されている場合、実際の基本給は表示より低くなります。 残業時間が月10時間より少ない職場に移ると、額面はその分下がる計算です。
賞与を月割りすると48.16万円
年収で見たときとの差は、賞与にあります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| きまって支給する現金給与額(月) | 41.75万円 |
| 年間賞与 | 76.87万円 |
| これを12で割った月あたり | 6.41万円 |
| 月あたりの実質受取額 | 48.16万円 |
| 年収(41.75万円×12+76.87万円) | 577.9万円 |
賞与を月割りすると6.41万円が上乗せされ、実質は48.16万円になります。
なお、よく引用される平均年収543.3万円は「所定内給与額×12+年間賞与」で計算されたもので、残業代を含んでいません。 残業分まで入れると577.9万円になります。34.6万円の差はすべて残業代です。
年収ベースの内訳はこちら薬剤師の年収は543万円|40代で下がる理由をデータで検証薬剤師の平均年収を厚生労働省の賃金構造基本統計調査から独自に集計しました。年代別に見ると35〜39歳でピークを迎えたあと40代で下がること、企業規模が小さいほど年収が高いことがわかります。年齢による幅は20.18万円
月収は年齢階級によって大きく違います。
| 年齢階級 | 所定内給与額(月) | 年間賞与 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 27.84万円 | 0.12万円 | 334.2万円 |
| 25〜29歳 | 31.71万円 | 58.20万円 | 438.7万円 |
| 30〜34歳 | 35.85万円 | 81.87万円 | 512.1万円 |
| 35〜39歳 | 42.12万円 | 99.19万円 | 604.6万円 |
| 40〜44歳 | 41.36万円 | 94.17万円 | 590.5万円 |
| 45〜49歳 | 41.05万円 | 92.00万円 | 584.6万円 |
| 50〜54歳 | 48.02万円 | 80.37万円 | 656.6万円 |
| 55〜59歳 | 47.93万円 | 100.17万円 | 675.3万円 |
| 60〜64歳 | 41.54万円 | 48.27万円 | 546.7万円 |
最も高いのは50〜54歳の48.02万円、最も低いのは20〜24歳の27.84万円で、20.18万円の幅があります。
グラフの形で目を引くのは40代です。35〜39歳の42.12万円から40〜44歳で41.36万円、45〜49歳で41.05万円へと、10年かけてわずかに下がります。 そのあと50〜54歳で48.02万円へ跳ね上がります。
20〜24歳の賞与0.12万円は、新卒入職の1年目が多く含まれるためです。賞与は前年1年間の実績を集計するので、初年度はほとんど反映されません。
初任給の位置はこちら薬剤師の初任給は144職種中24位|15年後は36位に落ちる薬剤師の初任給を経験年数0年の年収373.7万円として144職種と並べ直すと24位でした。全職種の中央値296.3万円の1.26倍です。ただし経験15年以上では36位まで下がり、伸び率は144職種中78位にとどまります。求人票を読むときの3点
ここまでの数字から、月給の提示を見るときに確認すべきことが決まります。
- その月給は残業代込みか。 統計上の差は2.88万円です。「固定残業代◯時間分を含む」と書かれている場合、その時間数が月10.0時間より多ければ、基本部分は38.87万円より低い可能性があります。
- 賞与は何か月分か。 年間賞与76.87万円は所定内給与額の約2.0か月分にあたります。これを下回る提示なら、月給が同じでも年収は下がります。
- 年齢に対して見合っているか。 30〜34歳なら35.85万円、35〜39歳なら42.12万円が目安です。この階級で6.27万円の差があるため、年齢帯を揃えて比べないと判断できません。
まとめ
- 毎月支給される額(きまって支給する現金給与額)は41.75万円。うち所定内38.87万円、残業分2.88万円
- 年間賞与76.87万円を12で割ると月6.41万円。実質の月あたり受取額は48.16万円
- よく見る平均年収543.3万円は残業代を含まない数字。残業分を入れると577.9万円
- 月収のピークは50〜54歳の48.02万円。20〜24歳の27.84万円との幅は20.18万円
- 35〜39歳から45〜49歳にかけて、月収はわずかに下がる
求人票の月給を見るときは、残業代込みかどうかと賞与の月数を先に確認してください。この2つで、同じ月給でも年収は数十万円変わります。